野崎君のアブラムシ共生器官細胞倍数性に関する論文がScientific Reports誌に掲載されました

野崎君のアブラムシ共生器官細胞倍数性に関する論文がScientific Reports誌に掲載されました

アブラムシは細胞内に共生細菌を棲まわせる巨大な細胞「バクテリオサイト」を持っています。バクテリオサイトにおいてはゲノムが高度に倍数化していると考えられてきましたが、その倍数化の程度や、生活史を通しての変動の様子はよくわかっていませんでした。私たちは、image-based fluometryの手法を新たに確立した上で、バクテリオサイトの倍数性を正確に定量することに成功しました。その結果、バクテリオサイトは16-256倍体であり、また生活史を通してダイナミックに変動していることがわかりました。例えば、生殖の旺盛な胎生メス成虫では128-256倍体まで増大していました。今回得られた網羅的な倍数性のデータは、未だよくわかっていない倍数性の機能や生物学的意義を理解する上での基盤となるでしょう。

Nozaki, T. & Shigenobu, S. Ploidy dynamics in aphid host cells harboring bacterial symbionts. Sci Rep-uk 12, 9111 (2022). doi:10.1038/s41598-022-12836-8

https://www.nature.com/articles/s41598-022-12836-8